技術講座 ニードルベアリングのトップへ  

6.2 潤滑剤

6.2.1 潤滑グリース
 グリースは、よく精製された鉱油又は合成油と増ちょう剤(金属石けんなど)をよく練り合わせて作った半固体状の潤滑剤である。 表6.1にグリースの種類と一般的な性能を示す。


上の表をクリックすると、表のダウンロードが始まります。(pdf形式 106kb)


 グリースの選定に当たっては、次のことを考える必要がある。

(1)基油
グリースの潤滑性能は、主として基油の潤滑性能によって決まるから、潤滑油の選定の場合と同様に、基油粘度を重視しなければいけない。一般に、低温あるいは高速には低粘度基油、高温あるいは高荷重には高粘度基油のグリースが適している。ただし、グリースでは、石けん基(増ちょう剤)も潤滑性能に関係するので、潤滑油の場合と全く同一には取り扱えない。また、基油がジエステル油やシリコーン油の場合は、別途に考える必要がある。
(2)増ちょう剤(石けん基)
普通は表6.1に示すように増ちょう剤として金属石けんが使われる。シリカゲル、ベントナイトなどの無機質増ちょう剤は特殊用途に使われる。
 グリースの耐水性は石けん基によって定まる。Na石けん基グリース、又は Na石けんを含む混合基グリースは、水のかかるところや高湿度のところでは乳化するので使用できない。
 増ちょう剤の種類とグリースの滴点とは密接な関係をもっている。しかし、滴点の高いグリースは使用可能の上限温度も高いとか限らない。使用可能の上限温度は基油の耐熱性なども考慮して決定されなければならない。
 滴点とは規定の小容器中でグリースを加熱して流動滴下する温度をいう。
(3)添加剤
高荷重の使用条件には、極圧添加剤(例えば Pb石けん)を加えたものがよい。長期間無給油で使用する場合は、酸化防止剤の添加されたものがよい。
 このほか必要に応じて、さび止め剤を添加したものを使うことがある。
(4)ちょう度
ちょう度はグリースの「軟らかさ」を示す値で、使用中の流動性を表わす目安となる。表6.2にちょう度番号、ちょう度と使用条件の一般的関係を示す。
  次頁へ

潤滑と潤滑方法のトップへ
ニードルベアリングのトップへ