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テクニカルレポート | その他一般 | 軸受軌道輪単体の固有振動数 |
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12.9 軸受軌道輪単体の固有振動数
転がり軸受軌道輪単体の固有振動の中で主なものは、ラジアル方向振動とアキシアル方向振動の二つである。このうちラジアル方向の固有振動は、図1に示されるような振動モードのものである。
これらのモードは、振動の方向がラジアル方向であり、そのモードには、その円周上の形状から1次(だ円モード)、2次(3角モード)、3次(4角モード)、・・・・・・と各次数のモードがある。図1に示されるように、1次モードではモードの腹、(又は節)の数が4個であり、変形による波の数は2個となっている。2次、3次の場合には、それぞれ波の数は3個、4個となっている。
軌道輪単体のラジアル方向固有振動数については、薄肉円弧形棒理論に基づいた式(1)が実測値とよく合う。
| ここで、 |
fRiN: |
軌道輪単体ラジアル方向i次の固有振動数(Hz) |
| E: |
縦弾性係数(MPa),{kgf/mm2} |
| γ: |
比重量(N/mm3),{kgf/mm3} |
| g: |
重力加速度(mm/s2) |
| n: |
各モードの変形波の数(i+1) |
| IX: |
軌道輪の中立軸における断面2次モーメント(mm4) |
| A: |
軌道輪の断面積(mm2) |
| R: |
軌道輪の中立軸の半径(mm) |
式(1)の計算を行うには、軌道輪の断面2次モーメントの値などが必要であり、断面形状が複雑な軌道輪では正確に求めることはわずらわしい。
そこで、ラジアル玉軸受の外輪について、おおよその目安としてそのラジアル方向の固有振動数を知りたい場合、式(2)を用いるとよい。軸受の内径、外形及び断面形状によって決まる定数を用いて容易に固有振動数を求めることができる。
| ここで、 |
d: |
軸受内径(mm) |
| D: |
軸受外径(mm) |
| K: |
断面形状によって決まる定数 |
| K= |
0.125(シール溝付き外輪) |
| K= |
0.150(開放形の外輪) |
もう一つの主な振動モードは、アキシアル方向のものである。
このモードは振動の方向がアキシアル方向であり、図2には1次から3次までのモードが示されている。図は横から見たものであり、ラジアル方向の振動モードと同じように、1次、2次、3次モードの変形の波の数は、それぞれ2個、3個、4個となっている。
軌道輪単体のアキシアル方向固有振動数については、円弧形棒理論による式と、円筒殻の無伸張振動理論による式を合成して得られる谷口・遠藤の近似公式(3)がある。
| ここで、 |
fAiN: |
軌道輪単体アキシアル方向i次の固有振動数(Hz) |
| E: |
縦弾性係数(MPa),{kgf/mm2} |
| γ: |
比重量(N/mm3),{kgf/mm3} |
| g: |
重力加速度(mm/s2) |
| n: |
各モードの変形波の数(i+1) |
| R: |
軌道輪の中立軸の半径(mm) |
| H: |
軌道輪の厚さ(mm) |
| B: |
軌道輪の幅(mm) |
| v: |
ポアソン比 |
この式は、断面形状が長方形の場合のものであるが、軸受軌道輪の場合についても低次モードでは実測値とよく合う。
しかし、この計算は煩雑なので、玉軸受の外輪についておおよその目安としてアキシアル方向固有振動数を知りたいときには、式(4)によるとよい。軸受の内径、外径、幅寸法及び外輪の断面形状によって決まる数値を用いて求めることができる。
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