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NSKアニュアルレポート2003
営業の概況
中長期成長へ向けた研究開発戦略
組織集約による研究開発機能の強化

 2002年4月にリニューアルした藤沢技術開発センターでは、実験・試験設備だけでなく人員についても約1割増強しました。また、これまでの研究開発の中心であった軸受だけでなく、2002年10月に分社化したNSKステアリングシステムズ株式会社の自動車部品、NSKプレシジョン株式会社の精機製品についても研究開発機能を同センターに集約、名実ともにコーポレート研究開発拠点として強化しています。特に2003年度は以下の施策によって機能強化を図ります。

  • 担当部門設置による軸受、自動車部品、精機製品の先行開発の推進
  • メカトロ技術研究所等の設置による全製品共通の基盤技術の強化
  • 「自動車用電動リニアアクチュエータ開発」、「スピンドル開発」、「真空テーブル開発」等の各種開発プロジェクトチームの設置による新商品の開発強化
新商品開発の強化

 新商品開発強化のため、プロジェクト制を導入し、成果創出のスピードアップを図っています。プロジェクトチームには生産技術部門や試作部門からも参加しており、製品化を意識した効率的な開発を進めています。
 新商品としては、既存商品の高機能化だけでなく、自動車部品や精機製品を中心とする未参入分野での開発も手掛けています。
 さらに、次世代商品の発掘にも注力しています。専任チームの編成や公募制度を活用し、先端成長分野における研究や商品企画を推進しています。


工作機械用超高速スピンドル用グリース補給装置の開発

 近年、省エネ化と環境への配慮に加え、工作機械業界においてはさらに生産性の向上が求められています。
 NSKでは、工作機械主軸用軸受の高速化に対応した潤滑システムとして、新たにグリース補給システムを開発、商品化しました。
 本システムは常に新しいグリースを補給することにより、今までは不可能だった高速領域でのグリース潤滑が可能となりました。グリース潤滑は大気中に発生するオイルミストの防止や静音化に役立つため、環境に優しい商品として、今後広く採用されるものと期待されます(『2002年度の主な研究開発成果』写真をご参照)。

2002年度の主な成果
軸受
  • 家電モータ用高効率、長寿命軸受の開発
  • 工作機械用超高速スピンドル用グリース補給装置の開発*
  • 工作機械用複列円筒ころ軸受(TB シリーズ)の商品化
  • 工作機械用超高速ロバスト円筒ころ軸受の開発
  • 鉄鋼設備用調心輪付き円すいころ軸受の開発
  • 自動車部品
  • 首振りチルト&テレスココラムの商品化
  • 低荷重コラプスインタミシャフトの開発
  • 軽自動車用低コスト EPS の商品化
  • 精機製品
  • 高速静音ボールねじ(BSS シリーズ)の商品化*
  • チタン合金製完全非磁性リニアガイドの開発
  • アブソリュートセンサ付メガトルクモータ(YSB シリーズ)の商品化*
  • 第5世代ガラス基板対応液晶カラーフィルタ製造用露光機の商品化
  • * 『2002年度の主な研究開発成果』写真を参照
    2002年度の主な研究開発成果
    2002年度の主な研究開発成果

    グリース補給式高速スピンドルとグリース補給装置
     

    高速静音ボールねじ
    (BSS シリーズ)

    アブソリュートセンサ付
    メガトルクモータ
    (YSB シリーズ)
    基盤技術の強化

     NSKの現製品群および将来へ向けた新商品開発のベースとなるコアテクノロジーとして、「トライボロジー」「材料技術」「解析技術」「メカトロ技術」を重点的に強化しています。さらに、次世代の新商品開発へ向けて、今後新たに必要となる基盤技術についても、積極的に取り込む方針です。

    フォーカステクノロジー(今後新たに必要となる基盤技術)
  • 長寿命化技術
  • バーチャル技術
  • 静音技術
  • 高精度技術
  • ナノオーダー観察、分析技術
  • 極限技術
  • 知覚化技術
  • 環境対応技術
  • クリーン化技術
  • など
    高度な製品開発を実現する4つのコアテクノロジー
    • トライボロジー
       潤滑剤の試作技術および評価・解析技術の充実により、最適な潤滑設計を行っています。さらに、製品と組み合わせたときの寿命予測技術を融合、長寿命・高性能な製品の開発に役立てています。

    • 材料技術
       使用環境ニーズに合わせた材料設計と熱処理技術をベースに、疲労解析等の性能評価や画像解析等による材料清浄度評価を組み合わせ、長寿命・高性能な製品開発を行っています。また、窒化等の表面改質技術も積極的に取り入れており、耐摩耗、耐焼付き、耐食性をさらに向上させた製品設計を実現しています。

    • 解析技術
       コンピュータ解析技術は、実機による試験では実現できない極限状況における性能評価を可能にします。NSKは同技術の高度化に注力し、単体だけでなくシステムとしての各種解析を可能にする技術を開発し、製品設計に反映させています。

    • メカトロ技術
       従来から基盤とする機械要素技術やトライボロジー技術に、EPS やメガトルクモータ、XY テーブル、露光機といった製品開発で培ったセンシング技術、モータ駆動技術、ユニット化技術等のメカトロ技術を融合、高機能なメカトロ商品を創出しています。

     

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