NSK Motion&Control 日本精工グループ
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NSKアニュアルレポート2003
特集3
グローバル生産体制の確立

 第2次構造改革によって国内および欧州を中心とする生産体制の再編に取り組んだ結果、「需要地生産主義」と「最適地生産主義」のバランスの取れたグローバル生産体制が確立されました。

生産体制再編の意義
 NSK は、1972年のブラジルでの現地生産開始を皮切りに、ユーザーの生産拠点がある地域で生産する「需要地生産主義」の考え方をベースに、世界各極で生産拠点を整備してきました。ユーザーの個別ニーズへの現地対応が重要な自動車産業向けの高付加価値製品については、今後もこの考えを基本とします。その一方で、ミニアチュア〜小径玉軸受など価格競争が一段と厳しさを増す製品や、標準玉軸受などのコモディティ化が進んでいる製品については、コスト競争力重視で生産地を決める「最適地生産主義」を徐々に取り入れています。
コモディティ品を中心とするアジア・欧州大陸へのシフト

 近年、ユーザーの低コスト地域への生産移管が進み、また競合他社も低コスト地域で生産した製品を欧米へ輸出する傾向を強めており、価格競争はますます激化しています。NSKは、この競争に勝ち残るため、コモディティ製品やコスト競争力が求められる製品を中心に、中国をはじめとするアジアやポーランドへの生産移管を進めています。
 アジアについては、国内の各工場からの生産移管を実施した結果、玉軸受におけるアジア(日本を除く)の現地生産割合は、個数ベースで2001年末の35%から2002年末には45%へと増加しました。将来的にはグローバルな生産の50%以上をアジアで行う体制となります。
 欧州については、標準玉軸受を中心に英国からポーランドへ生産を移管し、低コストかつポンドの変動の影響を受けにくい体制を確立しました。これにより、2002年の英国における標準玉軸受の生産数量は2001年から約30%減少しました。逆にポーランドにおける生産数量はこの1年で1.4倍に増えています。

グローバル生産拠点

 国内と欧州を中心とする生産体制再編の結果、各生産拠点の役割が明確になり、それぞれが主力製品に特化・集中する高効率な生産体制が確立しました。

製品 主力生産拠点
ミニアチュア〜小径玉軸受 福島、ジャカルタ(インドネシア)、バラコン(マレーシア)
標準玉軸受 大津、昆山(中国)、キェルツェ(ポーランド)
ころ軸受 藤沢
自動車用軸受 石部、ピータリー(英国)、アナーバー(米国)
ステアリング製品 総社、ピータリー(英国)、ベニントン(米国)
ボールねじ 前橋、九州

軸受、自動車部品、精機製品 ともに、日本市場での需要のほぼ100%を現地生産 軸受: 65.9%を現地生産
し、残りは日本、欧州、アジアから輸入
自動車部品、精機製品: それぞれ78.7%、39.6%を現地生産し、残りは全て日本から輸入
軸受: 71.3%を現地生産し、残り24.3%を日本より、4.1%をアジアより輸入
自動車部品: 現地生産は75.2%に拡大、残りは全て日本から輸入
精機製品: 11.1%を現地生産し、残りは全て日本から輸入
軸受: 26.7%を現地生産し、残りのほとんど全てを日本から輸入
自動車部品: 現地生産は24.3%に拡大、残りは全て日本から輸入
精機製品: 全て日本から輸入


生産革新活動(APS)

NSK流の新しい生産方式の構築を目指す APS(Advanced Production System)活動では、以下の取組みを通じ、需要変動に強いフレキシブルで高効率な工場作りを目指しています。
1. 棚卸資産の削減
  • 協力企業へのかんばん方式の適用拡大等により、一気通貫型の生産の仕組みを作り、仕掛品の削減とリードタイムの短縮を図ります。
  • 営業、調達などの関連部署との情報の共有により、売れるモノだけを作る仕組みを構築、工場の生産計画の精度アップを図ります。
  • 2. 生産性向上
  • ムダの削減だけでなく、新しい生産技術の活用による効率化を目指しています。一例として軸受の「ニューコンセプトライン」では、段替時間の短縮、省スペース化、ライン停止・不良発生率の減少等を実現しています。
  • 3. 海外展開の強化
  • 2001〜2002年度より世界各地の生産拠点で「APS 活動スタート宣言」を行っていますが、現地 APS 組織を主体とする活動としてより一層強化するため、コンサルタントによる指導やフォロー会議の開催等の支援を行っていきます。
  • 4. 現場に密着した活動の強化
  • 現場に密着した全員参加型の活動とするため、APS 教育を定期的に実施しています。
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