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NSKアニュアルレポート2002
特集2:グローバル生産体制の再編
生産体制再編の意義
 NSKは、1972年のブラジルでの現地生産開始を皮切りに、ユーザーの生産拠点がある地域で生産する、需要地生産主義をベースに世界の各極で生産拠点を着実に整備してきました。ユーザーの個別ニーズへの現地対応が重要である、自動車産業向けの軸受やステアリング製品などの高付加価値製品については、今後も需要地生産を基本としますが、ミニアチュア〜小径玉軸受など価格競争が一段と激しい製品や、標準玉軸受などのコモディティ化している製品については、コスト重視で生産地を決める最適地生産主義を徐々に取り入れてきました。近年、ユーザーの低コスト地域への生産移管や、同地域の競合他社から欧米への製品輸出による市場秩序の混乱など、価格競争がますます激化していますが、NSKはこの競争に勝ち残るため、アジア各国や東欧のポーランドなどへ生産拠点のシフトを加速させていきます。
アジアへのシフト


中国 昆山工場

 NSKは、1989年の韓国昌原工場での現地生産開始をはじめとして、アジア各国に生産拠点を展開しています。ミニアチュア〜小径玉軸受については、エヌエスケー福島からジャカルタ工場へ、標準玉軸受については、滋賀工場から中国の昆山工場へ、円錐ころ軸受については、埼玉工場から現在、設立の準備を進めている米国TIMKEN社との合弁による中国の新会社へ、それぞれ一部製品のシフトを進めていきます。この結果、玉軸受全体で見ると、アジアの全地域に占める生産地割合は、個数ベースで35%から53%へ拡大します。

上海に調達センターを設立しグローバル調達を推進
 2002年内に中国の上海に調達センターを設立し、軸受の鋼材や前工程リング、部品など、低コストで調達した製品を、中国の工場をはじめとした世界各地の生産拠点へ供給する計画です。

玉軸受前工程リングの中国展開
 グローバル調達の推進や昆山工場の拡大、及びアジアでの自動車用軸受の新規需要に対応するため、玉軸受の前工程リングの生産拠点を、中国に設立する準備を進めています。これによってNSK独自の戦略による展開が可能となるとともに、中国国内を含めたグローバル市場でのコスト競争力の向上を図ることが出来るようになります。

 

英国から欧州大陸へのシフト


日本の製造技術が導入され、新しく生まれ
変わったポーランド イスクラ工場
 欧州では20年以上にわたって、英国の主力工場で生産した製品を、ドイツやフランスなどの大陸市場を中心に販売する体制をとってきました。しかし、欧州統一通貨のユーロが発足して以来、ポンド高・ユーロ安となり、特に1999年以降は欧州のユーロに対してポンドが20%以上も強くなる状況が続きました。この為替変動が損益に与える影響は、年間30億円以上と考えられます。
 そのため、コモディティ製品である標準玉軸受を中心に、英国からポーランドへ生産拠点をシフトするとともに、各工場でそれぞれのコア製品に特化・集中し、不採算事業については縮小・撤退を行ないます。この結果、2004年には欧州における軸受の英国生産比率は、2001年の62%から42%に低下します。
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